角島大橋


本州最西端下関市豊北町の海士ヶ瀬戸を跨ぎ架けられた巨大なこの橋は、

マリンブルーの海に横たふ巨大な白蛇のようである。

スカイブルーの空、マリンブルーの海に、この巨大人工物はよく調和して西

長門海岸有数の絶景を作り出している。
この見事な大橋で本州最西端と響

灘に浮かぶ角島は繋がれた。



この角島大橋橋は、1992年(平成4年)7月架橋ルート決定、1993年(平成

5年)着工、2000年(平成12年)11月開通した。

全長1,780m、幅6.5m(2車線)、総工費149億円。山口県道276号線の一部

であり、無料で渡れる一般道では、国内第2位の長さを誇る。(通行料金不

要の国内第1位は沖縄県の古宇利大橋1,960m)


響灘に浮かぶこの島で採れるわかめは,古くからの特産品で平城京跡から出

土した木簡に、時の朝廷に献上した旨が記されている、現在でも「角島わか

め」は特産品として人気がある。また、この島は自然豊かでロマン溢れる島

でもあり、万葉集巻16-3871(759年)に

角島の迫門(せと)の稚海藻(わかめ)は人のむた荒かりしかどわがむたは和海藻(にきめ)(作者未詳歌)とある。

(直訳)
「角島の瀬戸のわかめは、他人には荒々しいが、私には優しいわかめです」

「迫門(せと)」・・・「天ケ瀬戸」のこと。
「人のむた」・・・「他人には」の意味。
「和海藻(にきめ)」・・・打って柔らかくした布。

この歌は角島の乙女のことを詠んだものと云われている。角島の若い漁師が恋人のことを詠んだものか、それとも防人が(角島に防人が配置されていたか?)島の乙女を詠んだものか。

171024




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