宮島・大元神社

厳島神社から西へ1km弱、大元公園入口付近に鎮座する大元神社(国重文)は、厳島神社の摂社である。本社の厳島神社より古い鎮座と伝わっており、創建は不詳の由。御祭神は、国常立尊(くにとこたちのみこと)、大山祇神(おおやまずみのかみ)、保食神(うけもちのかみ)と相殿神に佐伯鞍職(さえきくらもと)、の4柱となっている(現地説明版)。相殿神の佐伯鞍職は厳島神社の初代神主であり、厳島神社を創建した人物である。

現在の本殿は大永3年(1523)に再建(現地説明版)であるが、本殿内陣の宮殿は嘉吉3年(1443)の墨書ありとのことで、現在の社殿より古いことが判る。
本殿

再建
 大永3年(1523)、宮殿は嘉吉3年(1443)の墨書あり、また木鼻の渦の彫刻など古式の様相とのこと。もしかして本殿の再建も室町時代か?とも言われている。
    

構造 3間社(正面の柱間が三つ)流造、杮(こけら)葺。
本殿の屋根

杮葺(こけらぶき)で「
六枚重三段葺」(6枚重ねの杮板を3段で一区切りとする)となっている。
この様式の現存は、全国で唯一とのこと。
大元神社拝殿に掲げられた奉納額

神事「御島巡り」の奉納額が多く掲げられている。
この神事は
厳島神社の創建に関わりのある神事とのことで、宮島の周囲に点在する10の末社を巡り(右回り)最後に大元神社に参拝して奉納額を掲げ終了とのことです。(なぜか厳島神社には参拝しない?)


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